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BtoB ECサイト構築サービス比較10選|製造業向け2026年最新版

目次
- BtoB ECサイト構築の市場動向
- 製造業がBtoB ECを構築する4つのメリット
- 構築方法の選び方(SaaS / パッケージ / OSS / フルスクラッチ)
- 【2026年版】BtoB EC構築サービス10選
- BtoB EC構築サービス比較表
- 製造業がよく直面する課題と対策
- まとめ
- よくある質問(FAQ)
BtoB ECサイト構築の市場動向
経済産業省の電子商取引実態調査によれば、日本のBtoB EC市場規模は400兆円を超え、年々拡大を続けています。新型コロナ以降、対面営業や紙のFAX注文からデジタルチャネルへの移行が加速し、製造業・卸売業を中心にBtoB EC構築の動きが本格化しています。
BtoB ECの構築方法は大きく5つのパターンに分類されます。
- ASP/SaaS型:月額課金で短期間に構築可能。標準機能の範囲で運用
- パッケージ型:パッケージ製品をベースにカスタマイズ。中〜大規模向け
- オープンソース型:OSSをカスタマイズ。技術力があれば低コスト
- フルスクラッチ型:ゼロから開発。高い柔軟性、コスト・期間も大
- マーケットプレイス出店:Amazonビジネス、モノタロウなどの既存基盤に出店
製造業の場合、扱う商材や取引慣行が複雑なため、BtoC ECの仕組みをそのまま流用するのは難しく、BtoB特有の機能(取引先別価格、与信管理、見積依頼、承認フローなど)を持ったサービスの選定が必要になります。
製造業がBtoB ECを構築する4つのメリット
メリット1. 受注業務の効率化
FAX・電話・メールでの受注をECサイト経由に置き換えることで、受注処理の自動化が進み、転記ミスや問い合わせ対応工数を大幅に削減できます。営業担当者は単純な受注業務から解放され、提案営業に時間を使えるようになります。
メリット2. 24時間365日の販売チャネル
取引先の購買担当者は、就業時間外や休日でも発注できるようになり、利便性が向上します。海外取引先との時差問題も解消され、グローバル販売の機会が広がります。
メリット3. 新規顧客開拓
自社EC・マーケットプレイスを通じて、これまでリーチできなかった企業に商品が露出します。型番検索やスペック検索から流入した新規顧客が、見積依頼・問い合わせにつながるケースが増えています。
メリット4. データに基づく営業戦略
誰が・いつ・何を・どれだけ閲覧/購入したかのデータが蓄積され、営業戦略・在庫戦略・販促施策に活用できます。勘と経験に頼った営業から、データドリブンな営業への転換が可能になります。
構築方法の選び方(SaaS / パッケージ / OSS / フルスクラッチ)
| 構築方法 | 初期費用 | 期間 | カスタマイズ性 | 適した規模 |
|---|---|---|---|---|
| ASP/SaaS | 低(数万〜数十万円) | 1〜3か月 | 低 | 小〜中規模 |
| パッケージ | 中〜高(数百万〜数千万) | 6か月〜1年 | 中〜高 | 中〜大規模 |
| オープンソース | 低〜中 | 3か月〜1年 | 高 | 小〜大規模 |
| フルスクラッチ | 高(数千万〜数億) | 1〜3年 | 非常に高い | 大規模 |
| マーケットプレイス | 低(手数料) | 即日〜1か月 | 低 | 商材次第 |
選び方の基本は以下の通りです。
- とにかく早く・低コストで始めたい → SaaS型・マーケットプレイス出店
- 既存基幹システムと連携し業務に組み込みたい → パッケージ型
- 独自業務フローに合わせ自社で内製したい → OSS型・フルスクラッチ
【2026年版】BtoB EC構築サービス10選
国内で導入実績が多い代表的なBtoB EC構築サービス10製品を紹介します。各製品の公式情報・公開資料に基づく客観的な特徴をまとめました。
1. ecbeing BtoB(株式会社ecbeing)
国内ECパッケージのリーディングカンパニーで、BtoB向けにも豊富な実績を持ちます。取引先別価格・承認フロー・基幹連携など、製造業BtoBに必要な機能を網羅したパッケージで、中〜大企業を中心に多数の導入実績があります。
2. EC-CUBE(株式会社イーシーキューブ)
国産オープンソースECパッケージの代表格。BtoB向けプラグインや業種別カスタマイズが可能で、自社開発リソースを持つ企業や、コストを抑えたい企業に支持されています。
3. Bカート(株式会社Daiコーポレーション)
BtoB ECに特化したASP/SaaS。月額9,800円〜と低価格で始められ、取引先別価格、掛売り対応、見積機能などBtoBに必要な機能を標準搭載しています。中小企業のBtoB EC立ち上げに人気です。
4. aishipBIZ(株式会社ロックウェーブ)
レスポンシブ対応のBtoB特化型クラウドEC。取引先別価格、承認フロー、与信管理など実務要件に応える機能を備え、短期間での立ち上げが可能です。
5. SI Web Shopping(株式会社システムインテグレータ)
大手企業向けの実績が豊富なECパッケージ。BtoB特化機能と高いカスタマイズ性を備え、基幹システムとの連携実績が多数あります。
6. Salesforce Commerce Cloud B2B(Salesforce)
世界的SaaS型ECプラットフォーム。Salesforce CRMとのシームレス連携が強みで、グローバル展開する大企業に採用されています。
7. Magento(Adobe Commerce)
世界シェアの高いECプラットフォーム。BtoB向け機能(カンパニーアカウント、見積、承認フロー)を標準搭載し、グローバル+カスタマイズ性を求める企業に適しています。
8. Shopify Plus B2B
クラウド型ECプラットフォームのエンタープライズ版で、近年BtoB機能を大幅に強化。BtoCとBtoBのハイブリッド運用、グローバル多通貨対応が強みです。
9. ebisumart(株式会社インターファクトリー)
カスタマイズ可能なクラウドECパッケージ。SaaSの手軽さとパッケージ型のカスタマイズ性を両立し、中〜大企業に支持されています。
10. ERAVIDAS(あかがね)
厳密にはECサイト構築サービスではなく商品選定サイト構築パッケージに特化した製品です。スペック絞り込み検索・型番検索・カテゴリ検索・CADダウンロード・カタログPDF配布などの機能を備え、製造業の顧客が「目的の商品にたどり着くまで」を支援します。Bカートとの公式連携により、ERAVIDASで商品を選定してそのままBカート上で見積依頼や受発注に進める導線を構築できるため、「商品を探す → 比較する → 購入する」一連の体験を自社サイト上で完結させることが可能です。Excelマスターから登録でき、最短2ヶ月で導入できる手軽さも特長です。
BtoB EC構築サービス比較表
主要サービスの特徴をまとめました(2026年4月時点・公開情報ベース)。価格帯は導入規模・契約条件により変動します。
| サービス名 | 分類 | 初期費用 | 月額 | 対応規模 | BtoB機能 |
|---|---|---|---|---|---|
| ecbeing BtoB | パッケージ | 数百万〜 | 要問合せ | 中〜大企業 | ◎ |
| EC-CUBE | OSS | 無料〜 | サーバ費 | 小〜中企業 | ○(拡張) |
| Bカート | SaaS | 無料〜数万円 | 9,800円〜 | 中小企業 | ◎ |
| aishipBIZ | SaaS | 数十万円〜 | 数万円〜 | 中小〜中堅 | ◎ |
| SI Web Shopping | パッケージ | 数百万〜 | 要問合せ | 大企業 | ◎ |
| Salesforce Commerce Cloud B2B | SaaS | 高 | 高 | 大企業 | ◎ |
| Magento (Adobe Commerce) | パッケージ/SaaS | 中〜高 | 要問合せ | 中〜大企業 | ◎ |
| Shopify Plus B2B | SaaS | 中 | 2,000ドル/月〜 | 中〜大企業 | ○〜◎ |
| ebisumart | クラウドパッケージ | 数百万〜 | 要問合せ | 中〜大企業 | ◎ |
| ERAVIDAS(商品選定サイト) | パッケージ | 300万円〜 | 17万円〜 | 中〜大企業 | 商品選定特化 |
製造業がよく直面する課題と対策
課題1. 型番管理・スペック検索
製造業では、サイズ・材質・形状違いを含めた型番が数千〜数万に及ぶことが多く、ECサイトに「並べるだけ」では顧客は目的の商品にたどり着けません。絞り込み検索(ファセット検索)・型番検索・スペック比較機能が不可欠で、これを実現するにはEC本体だけでなくPIMによる商品情報整備が必要です。
課題2. 複雑な見積・取引先別価格
BtoBでは、顧客ごと・契約条件ごとに価格が異なります。掛率設定、ロット割引、特別価格、見積依頼ワークフロー、承認フローなど、BtoC ECにはない機能が求められます。サービス選定時に「自社の商習慣に合うか」を必ず検証しましょう。
課題3. 商品情報の鮮度と整合性
製造業のECでよくある失敗が、ECサイトに掲載した情報がカタログや基幹システムと食い違うケースです。これを防ぐには、商品マスターをPIMで一元管理し、ECサイトに配信する仕組みが必要です。EC構築とPIMはセットで検討するのが理想的です。
まとめ
BtoB ECは、製造業の受注業務効率化・新規顧客開拓・データドリブン営業を実現する強力な武器です。サービスは規模・予算・カスタマイズ要件に応じて選び分ける必要があり、SaaS型で素早く始めるか、パッケージで業務に組み込むかの判断が最初の分かれ道になります。
そして見落とされがちですが、ECサイトの成否は「サイトの仕組み」よりも「顧客が目的の商品にたどり着けるか」に大きく左右されます。型番・スペック検索や商品比較機能が貧弱なECサイトでは、どんなに高機能な決済・受注機能があっても、顧客は購買に至りません。
あかがねが提供するERAVIDAS(エラビダス)は、製造業向けの商品選定サイト構築パッケージです。スペック絞り込み検索・型番検索・CAD/カタログPDF配布などの機能を標準搭載し、BtoB EC構築サービス「Bカート」との公式連携により、「商品選定 → 比較検討 → 見積・購入」を一貫して自社サイト上で提供できます。Excelマスターから登録でき、最短2ヶ月で導入可能です。
「BtoB ECを始めたいが、自社の数千点の製品をどう見せるべきか分からない」「顧客が目的の商品にたどり着けず、技術問い合わせが営業に集中している」といった企業様は、ぜひお気軽にご相談ください。
よくある質問(FAQ)
Q1. BtoB ECとBtoC ECの違いは何ですか?
BtoBは取引先別の価格設定、掛売り・与信管理、見積・承認フロー、ロット単位の発注、複数アカウント管理など、企業間取引特有の機能が必要です。BtoC ECの仕組みでは対応しきれないため、BtoB特化サービスまたはBtoB機能を備えたパッケージを選ぶ必要があります。
Q2. SaaS型とパッケージ型はどちらを選ぶべきですか?
立ち上げスピードを重視し、業務を標準機能に合わせられるならSaaS型がおすすめです。一方、独自の業務フローや基幹システム連携を重視するならパッケージ型が適しています。中小規模ではSaaS、中〜大規模ではパッケージが選ばれる傾向です。
Q3. EC構築費用の目安はどれくらいですか?
SaaS型なら初期数十万円+月額数万円、パッケージ型なら数百万〜数千万円、フルスクラッチなら数千万〜数億円が目安です。これに加えて、商品データ整備・運用体制構築のコストも見込んでおく必要があります。
Q4. PIMとECサイトはセットで導入すべきですか?
SKU数が多い製造業では、PIMで商品情報を一元管理し、ECサイトはその情報を表示するレイヤーとして位置付けるのが理想です。PIMがないままECサイトを構築すると、商品情報の更新や多チャネル展開で運用負荷が肥大化しがちです。
Q5. 既存基幹システムとの連携はできますか?
パッケージ型・OSS型・フルスクラッチでは、ERP・販売管理システムとのAPI連携が可能です。SaaS型でも標準コネクタや汎用APIを備えた製品が増えていますが、連携要件を事前に整理し、サービス選定時に必ず確認することが重要です。

